ひらログ

ひららかのブログ

わからない

 プログラミングの勉強がはかどらない。一段落してからこれを書こうかとも考えたが、たまりかねて、吐きだす。湧きあがることばたちを内にとどめたまま、新しい概念に接して、解きほぐしたうえで摂取するという大仕事にいそしめるほど、私は器用ではない。

 私はプログラミングがよくできるほうではない。のみこみは遅いし、頻繁につまずく。今後とも「センスがある」と評される機会には恵まれないだろう。それでも、できるまでやってやる、と信じ込んでいられることだけが、私の才能、あるいは酔狂なる性質として、燃え残っているという感じがする。こんなにもわからないことだらけなのに、おもしろいからかじりついている。

 わからないことに対して(比喩ではなく)熱くなるのはずいぶんひさしぶりだ。卒業論文を書いていたころは、しょっちゅうこの感覚にさいなまれた。鼓動が指先までふるわせ、胸とも背中とも喉ともつかない内側のほうがほてり、目の奥が焼き切れそうな気がしてくる。

 「英文が読め、精緻な日本語が話せ、具体と抽象を往き来でき、怠惰であるなら、優秀なエンジニアになれる」とまさに優秀なエンジニアであるところの友人はかつて言い、そのことが私に火をつけたのだと思う。